cahier

À tes souhaites.

愛すべき生活

 

 

  週末会った友人がコロナに罹患した。喉の痛みと発熱を聞かされた時は出社中で、そのまま上司に報告→帰宅&在宅指示となった。自分もいよいよかと少々の不安を抱きながらもシンプルにずっと家にいられることは嬉しかった。仕事をしていたら余計なことを考える余白が生まれてしまう。普段は在宅中気が散って仕事が思うように進まずイライラしてしまうのだが、今の私には散漫するぐらいがちょうどいい。

 

とにかくあらゆるものから距離を置きたかった。

恋人、友人、SNS、検査結果...

それらを同時にやりこなすには不器用すぎた。1ヶ月ほど大波に飲み込まれているような感覚だった。特に恋人のことはもうずっとどうしたらいいか分からず迷路にいるみたいで、不意に涙が溢れたり「メンヘラみたいでいやだぁぁ」と独り言を呟いてしまったり。拭えない違和があってそれはどんどん自分の中で明確なものになりつつある。だからとっくにどうしたいのかは決まっている。ただ、勇気がない。相手を傷つけてしまうのではないかと思うと喉元まで出かかった言葉を飲み込んでしまう。「あそこに行った時は楽しかったなぁ」が脳内を過ぎると会えなくなってしまう辛さに耐えられなくなる。思い出って決断を鈍らせるブレーキみたいだ

 

  そんなこんな、どうにかこうにか、日々を乗りこなしていた時に流れてきたBADモード。

“今よりも良い状況 想像できない日も 私がいるよ”

大人になっても歌詞に励まされる日がくるなんて。オ、オ、オンニぃ〜〜〜.....泣  って叫ぶしかなかった。(オンニ言うな)

宇多田ヒカルのすごいところは、個人的な事象を歌っても、普遍的なメッセージとして広く受け取らせる説得力だと思う。この歌詞はきっと私の為に歌ってくれているんだと、どんな状況でも噛み締められることってそうそうない。私みたいなラブソングを毛嫌いしているような卑屈者にもしっかり聴かせ、そして共感までさせてしまう。でもそれは恋愛に苦しんでいる時でなくとも、その歌詞にはいつ何時も心を温めてくれるようなパワーがある。改めてBADモードがこの世に爆誕してよかったと心から思いました。ありがとうオンn...

 

  自主隔離期間を終え無事に陰性ということも分かり、金曜は出社した。溜まっている仕事を進めなければと思いつつ、常に頭の中はプライベートをどうしていくかばかり。幸いにも仕事はそんなに多くはなく、定時から30分後には退社することができた。

このまま帰ることもできるが、どうしよう。

そうだ、占い行こう!

...という壺売られたら買っちゃうタイプのカモ🦆だと分かりつつ何かに縋るかのごとく足は向かった。

 

ということで初めてガッツリ見てもらいました。職場から中華街までは歩いて行くことができる距離だったのでチェックしておいた占い屋さん(占い屋さん)へ行ってみる。平日夕方の中華街は人が少なく落ち着いていて、シャツにスラックスで仕事帰りであることが容易に分かるであろう私の姿は少々浮いているようだった。そんなことを考えていると途端に恥ずかしくなって一旦引き返す。「いやいやここまで来て何してんだ...!」と気合入れて再トライ。

一番手前の先生のところに案内されてドキドキしながら席に着く。先生は女性の方で、手元にはパソコンと年季の入ったタロットカードがあった。「今時の占いってパソコン使うんだ」などと思いつつ挨拶を済ませ、占ってほしいことや占い方法、料金説明などを話す。最初に生年月日を聞かれた時、『蠍座さんなんですねぇ』と優しく言われた。これ以上話すとどんどんスピな方向に向かいそうなので自重するが、『5,6,7月はしんどかったでしょう?でもこの辛さが長く続くわけじゃないからね』という言葉を掛けられ直接涙腺をツンツンされたのかと思うぐらい泣きそうだった。

はちゃめちゃスッキリした。象みたいに重かった足取りが、スキップできそうなぐらいそれは私の心を軽くしてくれた。占いはのめり込みすぎるとやっぱり怖いから、ある程度の部分だけ都合よく受け取っておく。でも自分を肯定してくれる優しい言葉の数々は、きっと私が向き合う時の支えになってくれるような気がしている。

 

***

 

  友人関係は、そのひとの言動に疑問を感じ始めたら距離を置いた方がいいと思っている。これは自分の心持ちの話であって、以前は純粋に良かったねと思えていたことに翳りが出てきたらそれは自分の心がダークサイドへ落ち始めている証だ。

「それ私が言ったやつじゃん...」

「これはマウントでは...?」

がいくつも重なってきたので早急に連絡頻度を抑えた。そしてTwitterアカウントも消した。

 

推しを見ても心が動かなくなるくらい最近の私は疲弊していた。推しのことは大好きだけれど、不思議なぐらい心が向かない。それに加えて友人とのあれこれ。あれだけ大切にしていた環境だったのに、不思議と消す瞬間後悔はなかった。全くないと言えば嘘になるが、指先だけで消すことができる空間が自分の世界の全てになってしまっていたら...そっちの方がよっぽど怖くて虚しいと考えればなんてことなかった。とか言いつつ、またちゃっかり始めてしまうかもしれない。とりあえず今はSNSをお休みして、今までそこに充てていた時間を別の時間にしてみようと思う。

 

  は〜長ったらしく書いてしまった割に中身が何もない。特に7月は暗黒期(厨二)だったけど、今は割と前を向くことができている。と思いたい。

私の価値が分からないようなひとに大事にされても無駄  無駄!無駄!無駄!無駄of無駄!

思考の渦に溺れ、もう十分もがき苦しんだ。

この記事をいつか読み返す時(拷問)、青いな〜と感じながら笑っているだろうか。その時の私はどんな風に生きているだろうか。今が底だと信じたい。

まずは検査の結果が芳しくなかったので病院へ行く。なんなら待ち合い中に書いている。

年を重ねると今まで当然だと思っていたことが当然ではなくなり怖いなと感じることも多いけど、目を背けても良い方向に変わることはない。だったらしっかり向き合ってより良くする為に行動する。

まずは自分自身の体を大切にし、生活を愛することから始めようと思います。

 

じゃあな、7月!